前回からご紹介しているオフィスの持つ3つの機能のうち、
今回は昨今のコロナ禍によって改めて注目されている、
『シンボル的機能』について触れていきたいと思います。
この機能は、組織の文化やアイデンティティ、
更には働く社員のアイデンティティやイメージに影響を及ぼすとされており、
個人やグループ単位での多様性を認めるとされています。
分かりやすい例を挙げると、
欧米を中心としたオフィスの特徴でもある、
家族の写真や趣味関連のアイテムを自身のデスク上に置くことで、
「私物=自分が何者であるかを表すもの」として、
オフィス内でも個人のアイデンティティを表象するといったことは、
まさにシンボル的機能を体現したものになります。
一般的な日本企業においては、
上記の様に個人のアイデンティティを表すオフィスは少ないと思いますが、
例えば、会社のビジョンを表す言葉やイメージを壁面に貼り出したり、
受付エリアに自社サービスを展示したり、
会社の歴史が分かる映像をサイネージで流すなど、
オフィスを通して、会社としてのアイデンティティを
表現している企業は、特に最近見掛けることが多いです。
これもまさにシンボル的機能を活かしていると言えます。
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ティーズブレインのオフィスにもこの機能は取り入れられています。
会社ロゴをイメージして、会議室に「紺碧」「黄緑」「純白」と名付け、
内装もその色をイメージしたデザインになっていたり、、
執務室内では、入口付近の柱に我々のポリシーが記されていたります。
加えて、常にモニターで社内で実施したワークショップの様子や、
懇親会の際に撮影した社員同士が交流している様子が流され、
壁には年始に立てた社員全員分の目標が掲げられています。
これらの存在が、組織文化の醸成やエンゲージメントの向上に
ポジティブな影響を与えていると実感しております。
コロナの影響を受けて「予想外に出来てしまっているように感じるテレワーク」により、
あえてオフィスに来る意味を再定義する時代が来ております。
中には、「もうオフィスは要らないんじゃないか」と考えている経営者の方々もいますが、
テレワークをスタンダードな働き方にすることにより、
組織の一体感は薄れてきてしまうと感じている方も多く、
実際にRPA BANKが4月に実施した実態アンケ―トにおいても、
経営層の感じるテレワーク・リモートワークにおける課題として、
「会社や所属先との一体感が失われる」という項目が上位に挙がっています。
どこでも働く場所を選べるからこそ、
「その会社らしさ」を持ったオフィスを構えることに、
我々は大きな意義があると考えております。
それでは次回はオフィスの持つ
「審美的機能」について触れていきます。